ウミガメの保護ウミガメを保護するって,どんなことを考えていけばいいのだろう。ウミガメに迫っている問題を考えてみましょう。 |
|||
砂浜の減少 | |||
砂浜の砂は,海の流れや海水の運動等の作用を受けて,たえず移動し,砂浜は変化しています。この海岸砂の移動現象を漂砂(ひょうさ)といいます。この漂砂によって砂が浜にくる量が出る量より多いときに浜が大きくなり,逆の時に小さくなります。 また,粒子の細かい砂ほど移動しやすいので,供給が少なくなるにつれ,砂浜が石ころだらけの礫浜(れきはま)に変化し,ウミガメの産卵に適さない砂浜になってしまいます。 このような砂浜の減少を浸食(しんしょく)といいますが,それを防ぐために護岸や防砂突堤,離岸堤などが造られていますが,これらの構造物はウミガメの産卵上陸や産卵行動の妨げになることが考えられます。 |
|||
光汚染の問題 | |||
ウミガメの産卵場において最も重要な問題は夜の間に起きています。 闇につつまれた中で,ウミガメは産卵場を選び,子ガメは巣から海へと向かいます。しかし,光に照らされた浜ではこのようなウミガメの重要な行動が妨げられるのです。浜から見える光は,母ガメが産卵に上陸するのを邪魔したり,孵化した子ガメが比較的安全な場所に出ていくのを妨げて死に導いてしまいます。 |
|||
四輪駆動車 | |||
砂の上を四輪駆動車が走った場合,体や1個につき,地表15cmのところでは100kgの重力がかかったという実験データがあります。これを1平方cmあたりに換算すると690kgもの圧力が加わることになります。このデータは軽量な車でのデータですので,もっと大型の車なら圧力の値もずっと大きくなるはずです。ウミガメの卵にどのぐらいの影響が出てしまうでしょうか。また固められた砂を子ガメが出てくるのは非常に困難に思えます。 また,四輪駆動車が通った轍が残り,孵化した子ガメが轍に落ち込み,海へ行けず,日干しのなって死亡する例もあります。 |
|||
ゴミ問題 | |||
最近,海ではプラスティックの容器や袋,釣り糸などの人工のゴミが目立ち,ウミガメが被害になってしまった例があります。ウミガメがゴミとえさを区別できず,えさと一緒に,またはえさと間違って食べてしまい,その結果消化できず,場合によっては胃や腸に詰まって死んでしまうことがあります。 | |||
このコンテンツは知名町立下平川小学校のwebサイト内の一つです。 作成にあたっては画像,資料等沖永良部ウミガメネットワークの協力を得ました。 画像その他一切の転載を禁じます。 |