登山開始

まずは、C1(キャンプ1)を作るためのボッカ(荷物運び)で40キロ以上の荷物を、
背負いC1を何回も往復する。C1までは氷河と岩稜で、比較的楽なルートである。
一日でC1建設完了。C2の建設に入るが、ここからのルートは、厳しい氷壁が続く。
氷の壁はブルーアイスと言い、氷がラムネの玉のよなきれいな水色をしている。
最初は、ブルーアイス、ブルーアイスと騒いでいたが、だんだん傾斜が増し、それど
ころでなくなる。氷壁の中で1時間以上待たされると、足は痺れるし、肩に荷物は食い込むし、おまけに凄く寒い。3日かけてC2建設。C1〜C2への荷揚げも完了。
 近くの沢で、なだれが起こる。何キロか離れているこちらの尾根まで、風圧がやってくる。その凄さに、みんなビビる。なだれにあったらいちころだ。C2は懸垂氷河の下なので、安全だ。C2から上は、最後のアタックキャンプになる。
 全員登頂をめざし、3日分の食料を持ち、C2を後にする。ここから上は、なだれの出そうな所で、なだれを起こさないように、ゆっくり登る。二つの大きな岩の裏側に
アタックキャンプを張る。アタックキャンプは小さくて、横になれるほどのスペースはない。ここからは目指すフォーレーカーの頂上、マッキンリー、カヒルトナ氷河、ベースキャンプまで見える大パノラマだ。さあ明日は、アタックだ。いやがおうにも気持ちは高まってくる。


C1建設とC1への荷揚げ

 


 ブルーアイスを登る