【カーテンの寿命を左右する、太陽光による変褐色や脆化】 |
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●カーテンの寿命を語るには、生地の脆化(もろくなること)と、光による変褪色のふたつのキーワードが代表的です。 古代裂れのように時の流れによって布がボロボロになる状態を、脆化といいます。でも、一般の住宅で使われているカーテ ンで問題になるのは、太陽光で変色、あるいは色褪せてしまう変褪色によるものだと思われます。 |
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●なぜ変褐色するのか。 原因は、太陽光に含まれる紫外線によって、カーテンに使われている染料が光化学反応をおこすことが原因です。つまり、 光に接した時から、変褪色は徐々に進行しているわけです。でも、全体にムラなく進行している段階ではわかりません。とこ ろが、カーテンに縫製されて窓際につられると、谷の部分と山の部分で、光のあたり方に差が生まれてきます。窓際の山部分 には大量の光があたり、変褪色も進みます。逆に谷の部分は陰になって、変褪色もそれほど進みません。こうして、色の差が でき、変褪色していることが顕在化してしまうわけです。 |
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●使い方や素材によって変わる変褐色の進行状況。 生地の変褪色は、素材の種類と、色、そして使用されている染料によって異なります。一般的にはポリエステルやアクリル の方が綿やレーヨンよりも、濃色の方が淡色よりも変褪色しにくいと言えます。染色方法では、染料を使用したものよりも、 顔料を使用したもののほうが変褪色しにくくなります。ポリプロピレンや原着ナイロンは、この顔料を使っています。 ■カーテン、カーペットに用いられる主な繊維素材の耐光性能と着色方法
※原着→繊維になる前のドロドロに溶けている状態に、顔料を練り込んで着色する方法。原料段階から顔料によって着色するので、繊維の奥まで染 めることができ、太陽光や塩素系漂白剤などの影響を受けにくく、褪色・変色しにくい。 ※先染め→原糸の段階で染料によって着色する方法。染料を用いていることも、原着のものよりは褪色しやすい。 ※後染め→カーテン布やカーペット原反など、生地ができあがった状態で染料によって着色する方法。先染めよりも褪色しやすい。 |
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●生地の変褐色は、耐光堅牢度という言葉であらわされます。 生地の変褪色をみる目安として一般的なのが、JIS L 0842(カーボンアーク灯光に対する染色堅牢度試験方法)に基づいた等 級です。一級から八級まで設定されており、八級がもっとも耐光堅牢度(変褪色しにくい)に優れています。日本では、カーテ ンやカーペットは、耐光堅牢度四以上であることが、JISで定められています。 それぞれの生地の耐光堅牢度は、サンプル帳などに記載されています。 |
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●耐光堅牢度に影響を及ぼす様々な環境。 同じ耐光堅牢度の生地でも、場所や方角、つまり日照条件によって、実際の変褪色の状況は変わってきます。例えば、耐光堅牢度四のカーテンは、本来5年は変褪色がわからないものなのです。ところが、九州や沖縄など日射しの強い地域で、南側につられていて、わずか3年で色褪せてしまったという例もあります。 ■設計用全天空照度
■日照時間の月別平均値
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● 時間によって脆くなっていく脆化。 |
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●苛酷な使用環境でできること。 |