日本標準社から発行されている『とっておきの道徳授業』シリーズが好評で
ある。『中学校版とっておきの道徳授業』シリーズも好評発売中である。
 いずれも、道徳教育関連図書発売ランキングで上位に入っている。すでにシ
リーズで発売部数10万部を軽く突破している。
 いずれも資料はもとより発問・指示および子どものおもな反応等を明示した
道徳授業実践記録を多数収めてある。各実践者によるオリジナルな授業の事実
をベースにしている。
『とっておきの道徳授業X』に、私の道徳授業も一本入っている。同じ資料を
使用した最初の実践を今回はお伝えする。『とっておきの道徳授業X』掲載の
方は、一部やり方を変更した実践記録となっている。
よって、それとは一部異なる授業である。

道徳授業実践記録  授業名「素敵なクラス」             

ねらい 
「素敵なクラスとはどんなクラスか」を考える。
「より良い人間関係の在り方」を考える。

対象  小学校中学年

関連する主な内容項目 2−(3) 友達と互いに理解し、信頼し、助け合う。
           1−(5) 正直で明るい心で元気よく生活する。  

準備 
 配布するために資料1・資料2を人数分印刷した物

指導の実際 

@ 素敵なクラスとは、どんなクラスですか?

 書いてから発言させる。「仲良く助け合えるクラス」「そうじを一生懸命頑張
るクラス」「意見をよく聞き合えるクラス」「いじめのないクラス」などが出さ
れる。「ひとこと言で言えば、みんなが幸せなクラスです。」とまとめ、「みん
なが幸せ」と板書する。

A ある本にあった読み物を配ります。

 資料1を配布する。そして、読み物1を読み聞かせる。(ある話を途中まで
記しカットしてある。)

B みんなが幸せになるように、話の続きを想像して書きなさい。

 プリントに書かせる。机間観察しながら、早く書けた子から発言させる。そ
の際、例1のような文章があれば、先に発言させる。

子どもの作文〈例1〉 ・メガネ

 学校の視力検査でメガネをかけるように言われ、メガネを買いました。
 娘は「よく見える」と大喜びでメガネをかけて登校しました。
 その日、早く帰宅した兄が「お母さん、加乃がみんなに『メガネザル、メガ
ネザル』って言われてた」と言いました。母親が心配していたところに娘はメ
ガネをかけ て帰ってきて「お母さん、メガネかけたくない。学校に行きたくな
い。もう学校やめる。」と言って、部屋に閉じこもりました。

 読ませた後、みんなに問う。

「みんな幸せですか?」

「幸せ」か「そうとはいえない」かを挙手で問う。そして、理由を出し合わせ
る。以下、同様に進める。「家族が不幸」「言った方も、悲しんでいるかもしれ
ない。」「先生も困っているはず。」などの意見がだされる。
 先のように検討させることで、次のような文章を書く子が現れてくる。

子どもの作文〈例2〉  ・メガネ

 学校の視力検査でメガネをかけるように言われ、メガネを買いました。
 娘は「よく見える」と大喜びでメガネをかけて登校しました。
 その日、早く帰宅した兄が「お母さん、加乃がみんなに『メガネザル、メガ
ネザル』って言われてた」と言いました。母親が心配していたところに娘はメ
ガネをかけて帰ってきて、いつものように「ただいま」と言い、元気に次の日
も登校した。実 は、加乃さんは「メガネザル」と言われても悲しくなかった
のです。だって、加乃さんは、加乃さん。人になんと言われようとかまわなか
ったのです。

 数人に発言させた後、次に進む。

C 読み物2を見なさい。

 読み物2を読み聞かせる。(ある話を途中まで記しカットしてある。)

D みんなが幸せになるように、話の続きを想像して書きなさい。

子どもの作文〈例1〉  ・はげ

 娘は生まれたとき頭に五百円玉くらいのあざがあり、そこだけ髪が生えていません。ふだんは髪で隠れてみえないのですが、あるとき風で髪が流れて友だちがはげを見つけ「あれっ、はげてる!」「えっ、ほんと?どこ、どこ?」ということになったそうです。すると娘は「生まれたときから、そうなってたんだ。最初はいやだったんだけど、髪の毛でかくれるしいいかなって思ったんだ。ふつうにしているとわかんないでしょ?」と聞くと、「うん。ぜんぜんわかん
ないよ。はげてても加乃ちゃんだもんね。」と言い、友だちと仲良く遊んだ。


子どもの作文〈例2〉  ・はげ

 娘は生まれたとき頭に五百円玉くらいのあざがあり、そこだけ髪が生えてい
ません。ふだんは髪で隠れてみえないのですが、あるとき風で髪が流れて友だ
ちがはげを見つけ「あれっ、はげてる!」「えっ、ほんと?どこ、どこ?」と
いうことになったそうです。すると娘は「ここだよお。」と言いました。だっ
て、はげがあったって、悪いことはないんだもの。

E 話の続きは、こうなっています。資料2を配ります。

 (話の続きも記してある)原文(高木善之『本当の自分』から引用)を配り
読む。

F いい話だと思いませんか。

G「心のノート」を開きなさい。

 「心のノート3・4年」42〜45ページ「ひとりじゃないからがんばれる」
を読み、「ともだちのよいところ」を記入する作業をする。


資料1  〈読み物1〉 うちの子育て

 少し個人的なことを書きます。
 うちの末の子ども、加乃が小学校一年のときのことです・・・・・・。
・メガネ
 学校の視力検査でメガネをかけるように言われ、メガネを買いました。
 娘は「よく見える」と大喜びでメガネをかけて登校しました。
 その日、早く帰宅した兄が「お母さん、加乃がみんなに『メガネザル、メ
  ガネザル』って言われてた」と言いました。母親が心配していたところに
 娘はメガネをかけて帰ってきて



〈読み物2〉
・はげ
 娘は生まれたとき頭に五百円玉くらいのあざがあり、そこだけ髪が生えて
 いません。 ふだんは髪で隠れてみえないのですが、あるとき風で髪が流れ
 て友だちがはげを見つけ「あれっ、はげてる!」「えっ、ほんと?どこ、ど
 こ?」ということになったそうです。すると娘は



高木善之著『本当の自分』(『地球村』出版)14・15ページから


資料2   うちの子育て

高木善之著『本当の自分』(『地球村』出版)14・15ページを印刷したもの。
ここでは、省略する。追実践上必要な方は、高木善之氏の著書『本当の自分』
『オーケストラ指揮法』等をご覧ください。もちろん『とっておきの道徳授業
X』(日本標準)にも示されている。