鹿児島 24時間 社会医療法人 愛仁会 植村病院

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■ 国民的疾病――「花粉症」

 アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎のうち、抗原が花粉によって引き起こされるものを花粉症と言います。
 毎年決まった季節にくしゃみ・鼻水・目の痒みを発症するこの症状、現在日本には1500万人以上の罹患者がいるといわれており、「国民的疾病」であるといっても過言ではありません。
 原因となる主な花粉はスギ、ブタクサで、スギ花粉の場合、前年の夏が猛暑であると飛散量が増大するといわれています。
 花粉症にかかると、全身が重くなり、集中力の低下、イライラ、倦怠感がおこり、症状がひどくなると頭痛、不眠、発熱などの症状があらわれます。
 一般生活に多大な支障をきたす、非常につらい疾病です。

■ 花粉症に克つには花粉症を識ること

 花粉が鼻や目、のどの粘膜に付着すると、IgEという抗体が生まれ、体内の肥満細胞にくっつきます。
肥満細胞にはヒスタミンという炎症を引き起こす化学伝達物質が詰まっています。そこへ再び別の花粉が侵入すると、肥満細胞についているIgE抗体が破壊され、ヒスタミンが流出します。ヒスタミンは血管や腺を刺激し、くしゃみ、鼻水、目の痒み、咳などを引き起こします。
 花粉症の症状は、このようにして発生するのです。

■ 花粉症と上手に付き合おう――「処方」

 治療は症状に応じて抗ヒスタミン薬、ステロイドなどのスプレー式点鼻薬・目薬を用います。また、花粉の飛散する前段階から抗アレルギー剤を使用することで、症状を軽減させます。その他、花粉のエキスを注射する減感作療法もありますが、こちらは2、3年継続しなくては効果があらわれないといわれています。

● 一般的な治療法 ●

 

くしゃみ・鼻漏型

鼻閉型

軽症

抗ヒスタミン薬

遊離抑制薬

中等症

遊離抑制薬
新抗ヒスタミン薬
局所ステロイド薬

遊離抑制薬
新抗ヒスタミン薬
局所ステロイド薬
血管収縮薬

重症

局所ステロイド薬
   +
抗コリン薬

抗ヒスタミン薬
   +
血管収縮薬
手術

難治性

局所ステロイド薬
遊離抑制薬
手術

局所ステロイド薬
遊離抑制薬
手術

■ 日常生活では――心がけが症状を抑える

 日頃から花粉対策をしておくことで、花粉症の被害を軽減させることができます。たとえば、次のような対策は効果的でしょう。

(1)外出の際は・・・

眼鏡やマスクで花粉の付着を遮断。
うがい・手洗いの励行。
花粉のつきにくい素材の着用。

(2)掃除をするときは・・・

窓の開閉を少なくする。
室内に入った花粉を舞い上げないように、モップや雑巾で清掃する。

(3)干し物をするときは・・・

この季節に屋外に洗濯物を干すと花粉が付着するので、なるべく室内に干すようにする。

(4)その他の留意点

ストレスのない生活を心がける。
節制し、体調を整える。
お酒・煙草はできるだけ控える。

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