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・08年7月13〜15日 五木村マダラ(ヤマメ)釣り (熊本県 五木村)

今回私が釣った中では最高サイズ 22センチ 

 熊本県の五木村に始めて行ってみた。観光を兼ねたヤマメ釣りに。
 熊本ではヤマメの事をマダラと呼ぶらしい。そう言えばマダラ模様だなあ。
 五木村は「五木の子守唄」によるところが大きいと思うが、山々に囲まれたかやぶき屋根の多いひなびた田舎の里村というイメージであった。

 人吉から入った。川辺川の上の新しい道路を走った。眼下には旧道が見える…細い! あの道路しかなかった頃は大変だったろうな。程なく、小高い五木村の中心部に着いた。
 五木村はかなり昔にダム建設計画が一度決定し、既にその中核部はこの場所に移動しているようだ。小高くて景色が素晴らしく良い。


五木村中心地 左側下に学校 
その下に 川辺川や かつての集落地の跡がある

 明るく近代的な、温泉、道の駅、食堂、スタンドなどがある。そこは里村というよりは里街という感じであった。明るく清潔感がある。
 道の駅のすぐそばにはかやぶき屋根の民家があり、ここが五木の子守唄の里なのだなあと思った。五木村に来たという感慨が湧く。
 築100年のかやぶきの民家を、子守唄公園という所に移築したのだそうだ。昭和40年代までは鹿児島でもこのような民家が沢山見られた。懐かしいのである。

 五木村はかやぶき屋根民家の多い、ひなびた田舎というイメージは、こちらの勝手なイメージである。かやぶき屋根の家は、夏は涼しく冬は暖かくて住みやすい、今となっては贅沢な家である。物事はたえず変化していく。
 だが五木村は、探せばまだまだかやぶき屋根の民家はあるかも。

 さら地となった頭地をみると、長く住み慣れた土地を出て行った人々の切ない心情が慮られる。だが、ポジティブに捉えると、さら地は無限の可能性がある、と無責任な釣り旅人は思う。
 ダム建設計画は中止して、頭地にはかやぶき屋根の民家を10件程作り、是非、民宿や公園を作って欲しい。

 そして、子守唄公園のかやぶき屋根民家のような食堂でそばを食べたい。
 食堂は凝った作りにせず、昔住んでいたかやぶき屋根の民家そのままがいい。客に分りやすいのぼりだけを立てて欲しい。ただの古い感じの民家の畳の上に座りそばやうどんを食べたいのだ。
 メニューは掛けそば(うどん)300円。天ぷらそば(うどん)、きつねそば(うどん)、天ざるそば各500円だけ。300円、500円だけで食べれるというのもみそだ。南さつま市にもそのような食堂がある。繁盛している。客は昔住んでた自分の家に帰ってきたような気分に浸れるという寸法だ。

かつての五木村の中心地 既に民家は見当たらなかった

 五木のダム建設はどうなるのであろうか。もしダムが出来れば残念だが、どうなっても五木村の応援はしたい。とはいえ、私の旅は釣りと、人々と話をするのと、そして手付かずの自然を訪ねるのが目的でもある。ダムが出来るかも知れないその前に、五木村に来て良かったとしみじみ思った。


 釣りである。一日目の釣りは、まず川辺川の本流で。
 架橋という場所らしい。堰がある。佐賀から来たという釣り人と話をする。小さいウグイしか釣れなかったとの事。すると私もそうであった。小さいウグイだけ釣れた。時々、30センチ位のヤマメらしき魚が3匹ほど目の前をゆうゆうと泳ぐ。でもそれは釣れなかった。



梶原川上流 天気が良くて水澄んでて釣れる気しない

 北上し梶原川へ。キャッチ&リリース区間の上部で釣り糸を垂れる。天気が良すぎて川底まで見える。魚影は見えない。だが魚はいるはず。釣り糸をたらす。が、釣れるはずもない。
 引き返して、再び本流を北上。するとバイク旅らしい若者二人が川を見下ろしている。淵があり、30センチ位はありそうな魚が3匹以上は見えた。降りて釣り糸を垂れた。
 案の定、魚はエサに食いつかずいつの間にか姿を消す。エサのマスコの塩加減も失敗で、多すぎた塩を水で洗い流したのがアダ。マスコは水を吸いフニャフニャ。使えなくなったので仕方なくオニチョロをやっと1匹見つけて、また姿を見せた淵に流す。だがやはり駄目。




岩さんに頂いたマダラ(ヤマメ) 29センチ

 すると頭上から声。釣り人であった。マダラを1匹だけ釣ったからいりませんかと言う。喜んで頂いた。マダラは殆ど銀色になった30センチ程の立派なサイズ。こんな大きなヤマメは始めて見た。
 釣り人は地元の岩さん。ルアー釣りだという。大きいと驚いていると、これは小さい方との事。今日は水が澄みすぎていて釣れないらしい。地元の人が釣れないのに私に釣れるはずもない。それにしてもこちらの人はみな優しい。

 明日にすればいいのに、計画をうまく立てられない性分でそのまま五家荘へドライブ。といってもどこが五家荘かは良く分からない。とりあえず行きたかった樅木へドライブ。
 すると道は一変した。五木は道が整備されてて快適じゃん、と思ってたら山高く道狭く峡深くなった。といってもちゃんと舗装はされている。程なく平家の里という所に着いた。有名な樅木の吊り橋も歩いた。

川辺川本流

 五木の道の駅に帰り着いたのは夜8時前。だがなんという事だ! 急いで帰ってきたのに温泉「夢唄」は日曜日で6時までであった。身体は汗でべっとり。どこかで川に飛び込んでたらと悔やまれる。それなのに熱いうどんを作って食べたらどっと汗が出た。ほんとばかだなあ。身体を拭いて寝る。


 2日目。朝は流石に少し肌寒い。5時半に目覚めてかやぶき民家の中を見学したり、道の駅でコーヒーを飲んだり、煙草を吸ったり、道の駅の資料館を見学したり、ガソリンを入れたりして暫くゆっくりと過ごす。
 11時に眼下の資料館「やませみ」に行ったが休館日。
 「山里」という民宿に入りそばを食べ、宿のおばちゃんや、お客さんとしばし話をしてから釣りへ出発。
 適当な支流を探して入る。するとここでも人が話しかけてきた。釣りをする人らしい。仕事中だが、釣り人はやはり優しく色々教えてくれた。

 渓に降りる。もうエサはない。仕方なく川虫を探す。だが、もう川虫は羽化していないようだ。虫が顔の周りを飛びたくってうるさい。どうやら不得意な毛ばりを使うしかない。
 いくらかは川で無くして、歯の抜けたような、ダイワのトラウトドライフライ6個入りセット1200円を取り出す。中から、お気に入りのアダムス14番を渓流竿につけて流す。ラインは、ナイロンは結び目付近に変な癖がつくから、今回はフロロカーボンに変えてみた。
太さは1号。毛ばりの知識は殆どない。一度だけ自分でフライを巻いて作った事もあったがすぐやめた。

20センチ

 すると立て続けに3匹釣れた。サイズは22センチ、20センチ、19センチ。釣ったではなくあくまで釣れただ。勝手に向こう合わせで掛かっただけの事である。大体、毛ばりが良く見えない。
 渓流を遡上する。だがもうタカハヤらしき小魚しか釣れない。
 あまりコソコソとしないで渓流を釣り上がる。ヤマメらしき魚が驚いて深みに逃げ込むのが見える。恐い奴は逃げればいい、勇気ある奴とだけ勝負できればいいのである。こんな考えだからあまり釣れないのだ。
 勇気ある奴が時々アタックしてくる。が、掛からない。バカにされているのかも知れない。まあ3匹も釣れれば十分だ。

 引き返して温泉「夢唄」へ。やっと温泉に入れた。30度位の温泉を加温しているのだとか。残念ながら足湯と露天風呂にはお湯がなかった。重油高騰の煽りらしい。11月からそれは再会するらしい。頑張って欲しい。
 夜7時に道の駅に帰る。先客の車中泊ミニバンがいた。10時半頃、うるさい若者グループが来て遠くで大きな声で笑ったりして少しうるさかった。だが、私も若い頃は似た様な経験がある。山小屋で迷惑をかけた。偉そうな事は言えない。

19センチ

 3日目。5時半に起きる。隣の人は既に起きて車を洗っている。挨拶をする。千葉から来ているご夫婦で、定年後時々こうして、夫婦で旅行をされるという。うらやましい。
 道の駅でタバコをふかしていると、入れたてのコーヒーを頂いた。そして色々と話を伺った。旅っていいものである。

 6時半出発。昨日の渓流へ。今度は別の毛ばりを使用した。テンカラフライと書いている。さてこれはテンカラなのか、フライなのか。
 サイズだろうがAE8とも買いてある。かなりでかい。だが、昨日釣ったヤマメの胃袋からは、かなり大きなアブらしきものやハサミムシのようなものも出てきた。あんな大きな虫を食べるのだから、毛ばりの大きさはあまり関係ないだろうと思ったのだ。すると本当にすぐに釣れた。18センチ位か。


18センチ位 テンカラで

 道の駅で買った毛ばりも使ってみた。2つ入りで158円。竹村光代さん作。これで2匹釣れた。サイズは18センチにも満たない。放流。
 昨日から6匹ヤマメを釣った。もう十分である。沢蟹などと遊んでから渓を出る。そして本流の岩場でヤマメと遊ぶ。25〜30センチ位の奴が20匹位悠々と目の前を泳ぐ。川虫を1匹捕まえて釣ろうと試みるが殆ど見向きもしない。あきらめて道の駅で土産を買って帰途に着いた。五木の釣り旅は楽しいものであった。

 途中で車を止めそばを煮て食べた。人吉では「中央温泉」という温泉に入った。ぬるぬるとしていてちょっと良かった。



道の駅で買った毛ばりで 17センチ位か 放流


(C)Minamino Takashi 2001 / Fishing Journey