火の神 大王
                    
火の神と大王の問答を交えての舞

火の神

火の神が四方の大王に対し一夜の宿をお願いするが

        「汚いところですので」と断られ火の神が怒り松明を降り狂う舞である


     歌 (火の神) 火の神と椿の花をくらぶれば

                  なお火の神の色ぞまされる

     火の神   抑 火の神と申すは 風に吹かるる神なれば
           あらあらしき神にてまします 是より東方と申す方を申せば
           甲乙の方也 此国の大王に一夜の御宿借り候へば!

     大王    大王の曰く 此所と申すは 不浄は多くすすの家は近うして
           火の神の御宿は 御座り候らはん! とのたまえば

     火の神   火の神 大きに怒って あとのごとく立ち帰る

     火の神   是より南方と申す方を申せば丙丁の方なり
           此国の大王に一夜の御宿借り候へば!

     大王    大王の曰く 此所と申すは 不浄は多くすすの家は近うして
           火の神の御宿は 御座り候らはん! とのたまえば

     火の神   火の神 大きに怒って あとのごとく立ち帰る

     火の神   是より西方と申す方を申せば庚辛の方也
           此国の大王に一夜の御宿借り候へば!

     大王    大王の曰く 此所と申すは 不浄は多くすすの家は近うして
           火の神の御宿は 御座り候らはん! とのたまえば

     火の神   火の神 大きに怒って あとのごとく立ち帰る

     火の神   是より北方と申す方を申せば壬癸の方也
           此国の大王に一夜の御宿借り候へば!

     大王    大王の曰く 此所と申すは 不浄は多くすすの家は近うして
           火の神の御宿は 御座り候らはん! とのたまえば

     火の神   火の神 大きに怒って あとのごとく立ち帰る

     火の神   是より中央と申す方を申せば戊己の方也
           此国と申し奉るは 神国なれば 火の神土の社に
           崇め奉りあるを以って左の柱は金剛界 右の柱は胎蔵界
           ひたい石は天子也 鍋は天照大神宮釜ぶたは平江の大明神
           二十五躰は大土公神 四千五躰は小土公神 百八躰の
           火の御神とはやらせ給う いせいの程 社たっとかるらん


             ※ 鈴と赤幣を松明に持ち替えて松明を振り回しながら「杉登り」にて舞う

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