ドルフィンスイム

第4回 「ハンドウとハシナガ」

小笠原で一般的に見られるイルカには「ハシナガイルカ」と「ハンドウイルカ」(バンドウと発音する事もあります)の2種類居ます。

ハシナガイルカハシナガイルカはやや小型(2mくらいかな?)のイルカで、くちばし(本当はくちばしじゃないけど・・・)の部分が長いので、ハシナガと呼ばれているそうです。ハシナガの特徴はなんと言っても豪快な「きりもみジャンプ」にあります。この写真では判りませんが、パッと飛び上がって2,3回くるくるとキリモミをします。時にはでんぐり返りジャンプをする事もあって、とにかくジャンプの好きなイルカです。

ハシナガは数十頭の群れで居る事が多く、群れのあちこちで思い思いにキリモミジャンプをする姿を見る事が出来るのですが、あるときこんな事がありました。

父島の沿岸でハシナガの群れを発見し、いつものように群れから少し距離をおいてハシナガのジャンプを見学していました。こっちでジャンプしたかと思うと、別のところでジャンプする奴がいて、その度にお客さんから歓声があがります。しばらくすると、さっきまでのジャンプが嘘のように一斉に姿を消しました。スタッフとお客さんが「見失ったかなぁ」と思って辺りを探していると、突然、数十頭のイルカがタイミングを合わせて、きれいに整列した状態でジャンプしました。

一瞬の出来事だったので見逃したお客さんも居たようですが、感動的な光景でした。

ハンドウイルカハンドウイルカは水族館等で飼育されている事も多いので、「イルカ」という名前を聞いた時に、殆どの人はハンドウイルカの姿を頭に描いているはずです。日本各地の沿岸に広く分布しています。大きさは2.5mから3mくらいでしょうか。非常にフレンドリーなイルカで、世界各地で行われているドルフィンスイムは、殆どがハンドウイルカを対象にしています。

私が小笠原に居た頃、「母島の沖合いには、普通のハンドウよりふたまわり位大きなハンドウが数百頭以上の群れを作っていて、船で近づくと豪快にジャンプする」という噂を聞きました。本当かな?と思いつつも、当時お世話になっていた民宿パパヤの船(MissPAPAYA)で行ってみると、噂通りのイルカが本当に居ます。体長は4m位あり、体型もずんぐりとしています。しかも、数百頭どころか船から見渡せる範囲は水平線の彼方までイルカだらけ!もしかしたら数千頭は居たかも知れません。更に、群れのあちこちで豪快にジャンプしています。写真は撮り損ねましたが、2,3回船の直前で5m程の高さまでジャンプした時には、お客さんからは大歓声が沸き起こりました。ドルフィンスイムの経験のある方ならお判りだと思いますが、ハンドウイルカは普段余りジャンプをしません。ですから、この時にみたイルカの圧倒的な数とジャンプの姿は、今でもはっきりと目に焼き付いています。

後に「御蔵島のイルカ(ジャックモイヤー著、海游舎発行)」という本を読んで知った事ですが、ハンドウには沿岸型と沖合型が居るそうで、母島沖のハンドウは沖合型の特徴とぴったり一致しました。